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クラシック音楽と共に生きるアイデア集

あとりえブログ ~the Answer... is always in my Heart~



3オクターヴの宝石箱Vol.1 Vol.2 ライナーノーツ

3オクターヴジャケット


今でも時々聴いている、お気に入りのCDがありまして……。

その中の何曲か、オルゴールヴァージョンに編曲されたものがあり、その音に癒され、心地よく楽しんでいたのを覚えています。

そんな影響から、ミュージカルや舞台の楽曲の中に、時々オルゴール楽曲を取り入れてきました。

オルゴールの音はとても音域に左右される性質があるようで、心地よく、美しいオルゴールらしい音域というのは、やはり2~3オクターヴくらいの音域のようです。

この3オクターヴを意識して作曲した楽曲の数々。
「3オクターヴの宝石箱」は、そんな私のルーツの一つを納めたものです。


以前からCDにして聴いていただいておりましたVol.1と、今回新たに制作しましたVol.2と合わせて、いよいよインターネット配信をスタートすることができました。

CDや楽曲配信のページでは、解説や謝辞などを載せるスペースが限られているものですから、ブログでご案内させて頂きます。




3オクターヴの宝石箱Vol.1
(2013年リリース)

それは……
たった3オクターヴの輝き
安らかな音色に
身体をゆだねれば
心癒されるひととき
今宵は……
珠玉のオルゴール楽曲をあなたに

Well…
A radiance over just three octaves
Let yourself drift
On the tranquil notes
And enjoy these soothing moments
Tonight…
I will give you these music box pieces like diamonds


1.星空のワルツ ~オルゴールver.
(季節はずれのサンタクロース挿入曲)
2010年9月20日「かすがい環境フェスタ2010」にて初演
「季節はずれのサンタクロース」という朗読劇に一筆書かせて頂いた楽曲。
初演をはじめ、いろいろな場所で人知れず演奏されたピアノ曲で、今回はオルゴール編曲版として収録。

2.疲れた日に……
おそらく「疲れたなぁ」とピアノに向かったときに湧いて出た旋律だろうか。このオルゴールアルバムを考えていた時、そんなスケッチを見つけ、いい機会だからと書き下ろした楽曲。

3.花のように 〜オルゴールVer.
以前からウェブサイト「ひかるのあとりえ」で紹介していた楽曲でしたが多方面から好評を頂き、このアルバムに加えた。
素晴らしいイラストレーターである友人の絵から生まれた楽曲の中の一つ。

4.バラの花が降る庭園にて
たくさんのバラの写真が紹介されている友人のウェブサイトを見て、バラが咲き乱れる庭園を想像し、書いた楽曲。
楽曲は友人へ献呈。その他に映像のBGMとしても使われた。

5.静かな光の中を行く
電車の中でふと祖母を思い出し、楽想を書き留め、しばらくしてから一気にピアノスケッチを書き上げる。そのうち何かの演奏会で取り上げようかと考えていた矢先、祖母が他界。残念ながら祖母には聴かせることができなかった楽曲。
もともとオーケストラのためにと考えていた楽曲であったが、いい機会なのでオルゴールアレンジした次第。

6.Twinkle Ringing~Sound of Christmas Vol.4
いくつか「クリスマスのためのインストゥルメンタル」という楽曲を書いていて、久しぶりの4作めとなる。
Vol.3の「yuki-kirara」までは「ピアノ」、「サックスやストリングス」、「ベース」といった編成だったが、今回は初めからオルゴール楽曲として作曲した。



3オクターヴの宝石箱Vol.2
~Soundtrack Selection~
(2018年リリース)

あの日の思い出をもう一度。
ミュージカル、舞台劇、映像などで使われた楽曲に手を加えたもの
新たに書き下ろしたもの。
これらオルゴールの楽曲は、私を形づくるルーツのひとつ。
今宵もまた……
たった3オクターヴの輝きをあなたに。

Revisiting memories of that day.
Pieces I worked on for musicals, plays, images, and more
New pieces I composed.
These music box pieces go back to the core of my being.
Tonight, once again…
I will give you this radiance over just three octaves.


− ある台本から劇中歌として −
7.わらべ唄
オリジナルは歌曲(ピアノ伴奏)
舞台練習用のある台本にある劇中歌として。台本では「餅つきの歌」として歌われる。
日本のわらべ唄を意識して書いた楽曲。

8.I believed it ~星の祈歌~
わらべ唄と同じ舞台練習用のある台本から。歌曲として演奏会で何度か歌われた楽曲。
オルゴール版として加筆を行っている。

− 映像作品のBGM −
9.回旋曲
ある映像作品のメインテーマとして作曲したピアノ曲をオルゴールヴァージョンに編曲。
回旋曲=ロンドのことであるが、あえて作品のイメージにあう「回旋曲」とした。


−ミュージカル作品 −
10.道を指し示す光 オルゴールVer.
ミュージカル作品「道を指し示す光」からメインテーマのオルゴール版。当時のミュージカル演出の後押しもあり、そもそもオルゴールの楽曲を書くきっかけとなった最初の曲。劇中や会場BGMなどで使われた。

11.道に迷う時は
ミュージカル作品「道を指し示す光」で歌われる楽曲。オリジナルのオーケストラからオルゴールヴァージョンにて。

12.ワルツ ~夢をいつまでもの楽曲にのせて~
ミュージカル作品「夢をいつまでも」で使われたいくつかの楽曲、それらをワルツ風にメドレーアレンジとした。

13.青空見上げ ~笑顔最高~
ミュージカル作品「少林ミュージカル」の劇中歌。
オリジナルは「笑顔最高」と歌われる元気な楽曲だが、今回はしっとりとしたオルゴールアレンジにて。

14.一つの努力がつながる明日
ミュージカル作品「少林ミュージカル」の劇中歌。華やかなシーンの楽曲なので、できるだけ崩さないよう編曲した。



癒し効果が得られるオススメのご視聴方法
  • ヘッドホン、イヤホンをご用意ください。
  • 音量はうるさくならないよう、静かめにセット。
  • 心地よいソファーなどがあると更にリラックスできます。

後書き(準備中)

2018.12.Tokyo.



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Notion6の使い方、テンポ設定方法

Notionのテンポ設定は、愛用しているLogicなどのDAWのような設定ではなく、どちらかと言うとFinale寄りの考え方をします。
少し迷いやすいので、その設定方法を取り上げてみようと思いました。

最初、4分音符でしか表記できないのか?とか思いましたが、やはりそんなことはありません。

まず、次の画像にあるツールを選択します。

Notionメトロノーム記号_1 

選んだら楽譜上の一番最初や、テンポの変わり目に合わせてクリックし、メトロノームのテンポを設定していきます。

基準になる音符について

Notionメトロノーム記号_2 

ツールを選ぶ時に表示されるヘルプ(最初の画像)
「8分音符は”e="を使用」とあるように
そのまま「q」だと4分音符
「e」にすると8分音符の設定ができます。

もちろん他の音符でも可能です。
32分音符と64分音符は対応していないようですが、差し当たって16分音符まで使えれば問題ないでしょうかね。

どの文字が対応しているかは、Notionヘルプメニューにある「ショートカットキー一覧」の中で確認することができますが、せっかくですので、こちらで紹介しておきます。

全音符 全音符 = w

2分音符 2分音符 = h

4分音符 4分音符 = q

8分音符 8分音符 = e

16分音符 16分音符 = s

付点 = d またはピリオドでもOK

音符がそれぞれの文字に対応しています。
半角英数の小文字で入力してみましょう。

たとえば2分音符にしたい場合は「h」
付点4分音符の場合は「qd」や「q.」と入力します。



こんな感じで、Notionでも自由なテンポ設定が可能です。
ぜひあなたの楽曲、楽譜にも、お役立てくださいませ。 
2018.11.Tokyo.



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フルートのための小品「雨の日と雅」

雨の日と雅(あめのひとみやび)
初演:2018年9月22日
雑司が谷音楽堂
伊丹唯 フルートリサイタルにて

演奏
フルート:伊丹唯
ピアノ:山下百恵


YouTubeにも初演の様子をアップしました。
こちらでは初演ノートを少しばかり。


友人であるフルーティスト、伊丹唯さんのリサイタルで初演しましたフルートのための小品は、彼女から今回のリサイタルの話を聞き、これは日頃の恩返しになる良い機会だと筆を執った楽曲です。

短い楽曲中に、たくさんの変化が起こるような構成は早くに決定していたものの、初稿は全く違う様相でありました。

ようするに気に入らなかったので、特に冒頭の箇所をずいぶん書き直したものです。

私から見た彼女の印象を楽曲に書き記したつもりですが、彼女の持つ柔らかな雰囲気と、弾むような明るさを感じとって頂けたら幸いです。

演奏会2018922_1 

今回の会場、東京都豊島区にある雑司が谷音楽堂は、以前からゆかりある会場で、私の楽曲「夏旅行」の再演をはじめ、他の作品も多数、演奏させて頂いている会場の1つです。

何より響きが良く、2階席もあって、ちいさな会場ならではの臨場感が楽しめる音楽堂は、すっかりお気に入りの会場になりました。

またひとつ、オリジナルの世界初演が叶いましたこと嬉しく思います。

演奏会2018922_2
音楽堂、代表の小澤啓子さんと。
会場に伺うたびいつも楽しくお話させて頂いております。
この場を借りて感謝申し上げる次第です。

2018.10.Tokyo.



  1. 初演ノート
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PC版Notion(Notion6)の使いかた提案

シンプルで軽やかな操作性は本当に使い心地よく、iPhoneとの連携、付属音源もなかなか良くて、すっかり作曲のお供になりました。

今回はPC版Notionで作曲や楽譜制作をする際、抑えておきたい操作方法についてお話しします。

§ 手動での打ち込み
テンキー20181012 
私だけかもしれませんが、楽譜を作る作業においては、midiキーボードから打ち込む「リアルタイムレコーディング」よりも、圧倒的にマウスとPCキーボードによる手入力が多いのです。

打ち込みはマウスだなぁという、そんなあなたのために、これだけは押さえておきたい操作方法を。

Macでの説明をしています。
Windowsでは
Command(⌘) = Ctrl.キー
Option = Alt.キー
となります。


§ テンキーの環境設定をチェック
初期設定のNotion配置以外に、Finale、Sibeliusの操作感に近い配置に設定できます。
我が家ではやっぱりFinale配置ですがNotion配置は和音入力に特化しているので、使いこなすと便利です。

Notion_s1.jpg

画像のように、環境設定を開きっぱなしにして、必要に応じてテンキーの設定を変えて作業しています。


§ 音符の入力
  • テンキー(Finale配置)で音符を選んで五線上でクリック、またはエンター
  • ゼロキーで音符と休符の切り替え、またはシフトキー
  • タイはスラッシュキー

この辺りを覚えておくと便利です。
上記のシフトキーを使うやり方、シフトキーを押している間だけ「4分音符→4分休符」と切り替えられ、とても便利です。

音符の入力方法は上記のテンキーを使わなくても数種類あって、マウスでクリックや、画面上にピアノを表示から直感的に入力したりもでき、用途や、箇所にあわせていろんなやり方で入力できるのは、単調になりがちな打ち込み作業が少しだけ楽しくなります。


§ 範囲選択して操作する便利ワザ
  • 上下方向に音符を移動:上下矢印キー
  • 半音単位で上下方向に音符を移動:SHIFT + 上下矢印キー
  • オクターブ単位で上下方向に移動:⌘ + SHIFT + 上下矢印キー

これらが本当に使いやすい。
そして、作曲中のスケッチ段階では「4分音符で書いていた箇所を、やはり8分音符に」なんてことがありませんでしょうか?

そんな時、(テンキーをFinale、シベリウス配置に設定の上)
範囲選択して
Notion_s2.jpeg 
該当するテンキー
今回は「4」を押すと
Notion_s3.jpeg 
範囲内の音符が一括で音価を変えることができます。

実はFinaleでもこのような作業はできますが、けっこう手間がかかります。
このNotionのシンプルさには感激しました。


§ 連符の入力
直接、3連符を入力するよりも、先に8分音符、16分音符などで入力し、後から連符に直すやり方が簡単な気がします。

連符にしたい箇所を反転して
Option +「3」(テンキーではない方)
Notion_s4.jpg 
5つ選べば5連符、7つ選べば7連符になる柔軟性は
スバラシイ(o^o^)o


§ スラーの編集はぜひiPadやiPhoneで
パレットからスラーを選択し、音符をクリックするやり方の他に、マウス(ipadなら手書き)で直接「線を書く」なんてのも出来ますが、PC、iPad共にスラーの認識が甘く、たいへんおしい!……(^^;;

スラーはPCで入力するよりもiPad、iPhoneで編集した方がラクです。
有料アプリとなりますが、もしiPadやiPhoneをお持ちでしたら、快適に編集ができます。
範囲選択して、スラーアイコンをタップ
これがたいへん使いやすく簡単です。


§ ショートカットキーのススメ
もちろん便利に使えます。たくさんショートカットがあり、覚えるのが大変!と思っても、大丈夫。
ショートカットマニュアルもありますし、パレットにマウスポインタを合わせるとショートカットキーが表示されます。
よく使う機能から覚えていくと、すばやく、とても気持ちよく作業が進められるようになります。


§ リアルタイムRECについて少しだけ
ときどき、midiキーボードを弾いてリアルタイムレコーディングもしますが、ツールメニューにある「記譜にクオンタイズ」「ベロシティ消去」は覚えておくと便利に使えます。
ショートカットキーが割り当てられていないので、MacOSのショートカットキーを設定して使っています。



このような感じで軽やかに使うことができるNotion。
本来はStudio oneと連携させるためのものですが、連携させずとも、レッスンの資料とか簡単なものなら十分な楽譜を作り上げることができます。

何よりFinaleと違って落ちない!(^^;;
楽譜制作としては、まだまだFinaleが上ですが、Finaleのような細かい設定が、Notionでもできるようになったらいいなぁと願っています。

2018.10.Tokyo.


ちょっと迷いやすい設定を別記事にて。
こちらもぜひ。



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ウィーン気質を取り巻く音楽たち

編曲させて頂いたオペレッタですので、覚書も兼ねて、以前のブログ記事から取り出しました。
(原文のブログは現在更新をしておりません)

こちらで再掲載用に少し書き直しております。



ウィーン気質を取り巻く音楽たち
メリーゴーランド 
ヨハン・シュトラウス2世の『ウィーン気質』
気質(かたぎ)と読みます。

このオペレッタは、ヨハン・シュトラウス2世が作曲したワルツやポルカといった楽曲、それらをうまいことつなげて創られていオペレッタなのですが……

実は私自身このオペレッタに関わるまで、シュトラウスの楽曲は、オーケストラで弾いたことがあるものくらいしか、よく知らない作曲家でした。

オペレッタに使われている楽曲の数々はなんという曲なのか?
2012年9月23日に催された、サルビア21のオペレッタは、やはり編曲、指揮として関わっていましたので、これはいい機会だと、その編曲中にいろいろ調べてみることにしたのです。

見つけられたものだけですが、ここで紹介してみます。


No.←「ウィーン気質」ヴォーカルスコアのナンバー。
『楽曲名』←そのナンバーで使われている元々の原曲名。
解説:←主に選曲が素晴らしいという話と、私の主観的なお話を、あーだこーだ。

No.2
ポルカ『電光石火』、ワルツ『町と田舎』
リア充なツェドラウ伯爵とその愛人フランツが大いに痴話喧嘩をする楽曲は、まさに電光石火のごとく……と言っても、原曲のとおりに演奏なんかしたら、早すぎて言葉が聞こえなくなるという(^^;;

ツェドラウ伯爵には「田舎育ち」という設定があり、ワルツ『町と田舎』のゆったりとした音楽は、のんびりゆっくりフランツをなだめるシーンといい感じでマッチし、さらに『電光石火』との対比が素晴らしいの一言。
 
No.4
ポルカ『浮気心』
ペピとヨーゼフが踊りまわる、……走り回る♪
この二人、とても仲良しカップルで、別に浮気などは無いと思いますが。……しかし、ペピが3幕で浮気?のような事もあるので、それを狙っての選曲でしょうか。
 
No.5
ワルツ『朝の新聞』、ポルカ『百発百中』
ワルツ『朝の新聞』にのせて、いよいよ伯爵婦人が登場。
昔を回想して「何もかも昔のまま、懐かしい・・・」と歌うシーンですので、「新聞」という選曲がなされたのでしょうか?このように紐解いてみると「ウィーン気質」の選曲は本当によく出来ていると感じます!
『百発百中』の原題「Freikugeln」は『魔法の弾丸』という意味で『魔弾のポルカ』とも呼ばれています。当時「射撃祭」なるものがあって、そこでの祝典曲にと作曲されたそうな。
原曲には鉄砲の音が入っています。劇中にも入ると面白そうですが、ぜったい「歌が聞こえない」って怒られそうです。
 
No.8
ワルツ『シトロンの花咲くところ』
ツェドラウ伯爵が
「浮気は今日で終わりにしよう。けれど明日になればまた同じこと・・・(浮気しちゃうんだろ~な~)」
という、まさに「リア充」な歌詞が付いているこの曲は、もともと美しく青きドナウや、朝の新聞と同じ演奏会で初演されたそうです。
ウィーン気質では屈指のテノールアリアとなっております。
 
No.9
ポルカ(マズルカ)『心と魂』
あのペピとヨーゼフが喧嘩!?しかもペピを泣かせちゃうしも~。そんなヨーゼフが「本当にごめん」と訴え許しを乞うシーンは『心と魂』本当よくできた選曲だと思いませんか?そして「私はこんなに貴方が好き」とヨーゼフを許してとりあえず、一件落着……?
選曲も相まって、ペピのかわいらしさが引き立つところです。

No.11(2幕フィナーレ)
ワルツ『人生を楽しめ』、ポルカ『観光列車』、ワルツ『酒、女、歌』『美しく青きドナウ』
ギンデルバッハ首相がフランツとワルツを踊るシーンは『人生を楽しめ』というワルツ。
興味深いのは、首相がこのワルツで「……うまくいった!大成功~!」と歌うのですが、オペレッタ最後でこの二人が結ばれるという暗示が『人生を楽しめ』という選曲に込められている気がしてなりません。

つづく『観光列車』
このオペレッタ、ギンデルバッハ首相が1幕終わりから「伯爵の奥さん」と「伯爵の愛人」を勘違いで逆の認識をしたために、どんどん訳がわからない方向していくという、しょーもないお話しなのですが……

首相「じゃあ誰が本物のフランツか?」という問いをきっかけに始まるのが『観光列車』

余談ですが
編曲、指揮をしながら、このシーンは首相が「機関車(の汽笛)」で他のキャラクターが「列車に乗る客車」という妄想を楽しんでいた。

〈乗客〉
伯爵婦人 「あなた知ってる?」
ペピ 「フランツはあの人です」
(と言ってフランツを指差すが、フランツはとっさに隠れ、まったく違う人を指差す)

〈機関車〉首相 「……違うだろ?」

〈乗客〉
伯爵婦人 「ヨーゼフ知ってるでしょ?」
ヨーゼフ 「(知ってるけど黙っとこ)ここにはいません!」
フランツ 「ヨーゼフ!ないす!グッジョブ!」
ペピ 「私知ってるんだけどぉ!」
伯爵 「ぼくの恋人たちが勢揃い」

〈機関車〉首相 「で、だれが本物のフランツなのじゃ~!!」

当時の「蒸気機関車の汽笛を、おもいおもいに楽しむ観光客」を彷彿とさせる、コミカルさを最高に引き出した素晴らしい選曲ではないだろうか。

『酒、女、歌』はこの2幕フィナーレと、3幕の佳境で使われているのですが、2幕までのいざこざ(と言うよりただの勘違い)が3幕でとりあえず解決する「橋渡し」のような感じにうまいことなっています。

フィナーレ最後を飾る『美しく青きドナウ』
いわゆる有名な箇所ではなく、第6番ワルツです。


No.12
ワルツ『我が家で』
劇中ではヒーツィングでお祭りのシーンです。お祭りの曲とは言っても、しっとりとした曲。
ヒーツィングと言えばシェーンブルン宮殿の辺りですが、一本入れば住宅街だったと記憶しています。この話の舞台、それからシュトラウスが生きていた19世紀頃、この街がどうであったかは調べきれていないのですが、もしかするとこのタイトルの通り、とても静かなところだったのでは?と想像してみると面白いものです。

No.13
ワルツ『朝の新聞』(冒頭部分)『酒、女、歌』
2幕までのいざこざが全て解決しつつ、みんなで盛り上がる、ウィーン気質の「乾杯の歌」
「乾杯の歌」と聞くと、オペラ「椿姫」や「蝙蝠」の「乾杯の歌」があまりにも有名だけれども、この「乾杯の歌」も中々ステキに盛り上がります。



以上、ウィーン気質で使われている楽曲となります。このオペレッタだけでシュトラウスの名曲に触れられるのは良いですね。彼の偉大さが伝わってきます。

音楽ですから、文章だけでは伝わりにくいものです。ぜひ、どのような楽曲なのか、確かめて頂けたらと思います。
ウィーン気質を観劇する際のガイドにお役立て頂ければ幸いです。

(原文:2012.9.)
2018.9.Tokyo.

【クラシックもうけ話】他の記事へ


  1. 解説!クラシック音楽とは
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プロフィール

作曲家 / 編曲家 / ピアノ講師

小林 樹

Author:小林 樹


オーケストラ楽曲、ピアノ楽曲
オペレッタやミュージカルなど
クラシック要素の楽曲を中心に、作曲を行なっております。

最近は…
ポップスアーティストの楽曲で
オーケストラ編曲も手がけたり
ひょんなことから
指揮者デビューしてしまったり

クラシック専門家はもちろん
ご紹介頂くお客様のニーズに応え
指揮者、楽曲解説の講師、
ピアノ講師、ヴィオラ奏者としても活動し
今日も東京中を走り回っています。

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